日本視覚学会2025年冬季大会 シンポジウム「感覚知覚の編集・拡張」に登壇します。
人間とコンピュータの融合、私はどこまで私か
笠原俊一(SONY CSL / OIST)
人間とコンピュータが融合した時、私はどこまで私か。今日、コンピュータはもはや単なる道具を超えて、私たちの身体や行動に深く組み込まれている。人間がコンピュータとの統合によって既存の限界を超えた能力や新たな身体性を獲得する時、自己の在り方はどのように変わるのか。私たちの研究チームは、コンピュータと融合によって生まれる新たな人間性――「Cybernetic Humanity」を主軸に、身体能力の拡張と主観性、自己認識の解明、さらにはコミュニケーション形態の変容を研究している。本講演では、身体拡張と視覚・多感覚統合による主観的経験、自己認識と運動の離合、自己帰属の束縛といった、人間特有の抗いがたい性質とその柔軟性にいかに向き合い、それらを足がかりとして、コンピュータ科学と人間科学が交差する中から新たな人間性を生み出し得るのかを議論する。
