The Tight Game

The Tight Game: Implicit Force Intervention in Inter-personal Physical Interactions on Playing Tug of War

Azumi Maekawa, Shunichi Kasahara, Hiroto Saito, Daisuke Uriu, Gowrishankar Ganesh, and Masahiko Inami
ACM SIGGRAPH 2020 Emerging Technologies

Azumi Maekawa、Hiroto Saito、Daisuke Uriu、Masahiko Inami(東京大学)、Gowrishankar Ganesh(CNRS)との共同研究です。

Paper (ACM Digital Library) · PDF

概要

身体への支援によってプレーヤー間の能力差を緩和すれば、均衡した対人ゲームをつくれます。しかし、明らかな介入は行為主体感を損ない、プレーヤーと観客の双方の熱中を失わせるおそれがあります。The Tight Gameは、一次元の身体ゲームである綱引きに、気づかれにくい形で介入するシステムです。綱に接続した四つの力センサーと、隠された二つの高トルクモーターで、リアルタイムの身体支援を行います。身体を動かしているときの外力の認識特性を使って支援を設計しました。二人は互角の接戦をしていると思いながら綱引きをしますが、実際には外部のシステムや人が、気づかれずに力で介入し、試合を調整しています。

支援に気づかず、接戦を楽しむ

接戦はプレーヤーも観客も熱くさせます。一方、身体能力の大きな差で結果が見えている試合は、面白さを失いがちです。リアルタイムの身体支援で差を縮められますが、介入が明白だと、自分の行為を自分で制御する感覚である行為主体感が失われます。自分の制御外の何かが試合を操作していると気づくと、熱中しにくくなります。二人の身体的なゲームで、双方の行為主体感を保ちながら、人工的に接戦をつくれるかを検討しました。

隠れたモーターを使う綱引き

各プレーヤーは、前後に一つずつ、計二つの力センサーを付けたハンドルで綱を引きます。二つの値から、どのように力を加えているかが分かります。各プレーヤーの後ろでは、ブラシレスDCモーターが綱の端を引きます。高いトルクと、外力によって逆に動かしやすい性質を得るため、大径・低減速比のものを選びました。モーターは両方とも見えない位置にあります。コンピュータがセンサー信号からトルクを設定し、仲介者は遠隔の操作画面から試合に介入できます。

Two players pulling a rope by handles; close-ups of a handle with front and rear force sensors and of a motor unit that pulls the rope from behind a player
1)ハンドルで綱を引く。2)各ハンドルの前後にある力センサーで、プレーヤーの力のかけ方を検出する。3)各プレーヤーの後ろからモーターが綱を引く。

気づかれずに介入する

The Tight Gameは、プレーヤーが自分から綱を引いている間だけ支援量を変え、力の変化を本人の力の発揮と重ねます。その結果、システムや仲介者が展開を調整していても、プレーヤーは接戦だと感じられます。

各モーターの力は、両者が前側のセンサーに加える力に非線形に依存します。筋活動で加える力と知覚する力の関係を表すウェーバー・フェヒナーの法則に沿い、支援を人が発揮する力の範囲内に収めることで、気づかれにくくします。小さな一定の力を加えて綱のたるみも防ぎます。仲介者は、合計が常に1となる二人の支援率を変えて、力の釣り合いを動かします。

支援を変えるタイミングが重要でした。予備実験では、支援率を急に変えると、自分の行為と関係なく綱の重さが変わるため、外力に気づかれました。そこで、ハンドルの二つのセンサーの差から積極的に引いている状態を検出し、その間だけ支援率を変えます。支援率は仲介者の入力へ徐々に近づき、支援する側のプレーヤーが強く引いたときだけ素早く変化します。

Force sensor values on both players’ sides over time with two pulling phases highlighted, and below them the mediator’s input and the assistance rate actually applied to player 1, which rises during the pulls
力センサーから、勢いをつけて引く動作を検出する(強調部分)。プレーヤー1の支援率(青)は仲介者の入力(灰色)へ徐々に追従し、プレーヤー1が強く引いたときだけ速く変わる。

論文では、人同士の身体的なやり取りの一例として綱引きを用い、行為主体感と熱中を損なわずに身体能力の差を調整する方法を示しています。

Three photos: two players in a tug of war on a field; a mediator holding a tablet watches the game; one player raises both arms after winning
1)二人の綱引き。2)仲介者が気づかれずに試合を調整する。3)プレーヤーは接戦だと思いながら熱中し続ける。

Reference

Azumi Maekawa, Shunichi Kasahara, Hiroto Saito, Daisuke Uriu, Gowrishankar Ganesh, and Masahiko Inami. 2020. The Tight Game: Implicit Force Intervention in Inter-personal Physical Interactions on Playing Tug of War. In ACM SIGGRAPH 2020 Emerging Technologies (SIGGRAPH ’20). Association for Computing Machinery, New York, NY, USA, Article 10, 1–2. https://doi.org/10.1145/3388534.3407301

BibTeX
@inproceedings{10.1145/3388534.3407301,
  author    = {Maekawa, Azumi and Kasahara, Shunichi and Saito, Hiroto and Uriu, Daisuke and Ganesh, Gowrishankar and Inami, Masahiko},
  title     = {The Tight Game: Implicit Force Intervention in Inter-personal Physical Interactions on Playing Tug of War},
  booktitle = {ACM SIGGRAPH 2020 Emerging Technologies},
  series    = {SIGGRAPH '20},
  year      = {2020},
  articleno = {10},
  pages     = {1--2},
  publisher = {Association for Computing Machinery},
  address   = {New York, NY, USA},
  doi       = {10.1145/3388534.3407301}
}

Figures from the paper (Maekawa et al., SIGGRAPH ’20 Emerging Technologies). © 2020 Copyright held by the owner/author(s).

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